労働時間について考えてみる

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人間に与えられている時間は、24時間で誰にでも平等なものです。
労働時間は1日8時間程度と労働基準法で決まっており、それだけでも1日の3分の1位になりますし、通勤時間や準備、片付けの時間を含めれば、自宅にいるのは寝ている時だけという人も多いでしょう。

裁量労働制という形で仕事をしている人は、労働時間が長時間になりがちです。利益が出にくかったり、クライアントの許可を得なければならない、プレゼンに通らなくてはならないという場合には、すべてのエネルギーを労働に集中させてしまうことになります。

仕事が充実していて時間を忘れてしまい、仕事を完了した後には好きなだけ休むといった形で働いている人はともかく、会社組織に属している場合には超過勤務を当然だとみなしてしまい、だらだらと時間を過ごすことも労働時間に含めるようになります。
やがて個人だけではなく、組織全体として休みを取ることを悪とみなすことになり、お互いを監視するように長時間勤務、超過勤務をすることで同族意識を高めていく場合があります。これが、ブラック企業への地ならしになっていくのです。

勤務に集中して利益を上げるためには、休みをきちんと取ることも仕事のうちに含まれているという前提を忘れてはなりません。過労死が個人の体質、状態のせいとなってしまっては、責任体制がなくなってしまいます。
また、どれくらい睡眠時間が必要なのかについては個人差があり、仕事の出来不出来も事務作業でなければ個人差が出てしまうことになります。
健康は労働のために必須であることから、自分がどれだけの時間を集中して働けるのか、企業はどれくらい労働しろといっているのかを見極める必要があります。